がん

がんの東洋医学的な考え方
がんは、自分の細胞の性質が変化して、体との調和を無視し勝手に大きくなって悪さをする病気です。東洋医学では、一方的に細胞増殖をする特徴は、細胞の増殖と関係する「腎」の気の異常な亢進によると考えます。
「腎」の気を過剰に促す原因として、「肝」の乱れも考えます。変性した細胞が周りとの調和を無視して増殖し、血流やリンパに乗って転移する様子は、地面に根を張り空に枝葉を伸ばす樹木の異常な成長と似ています。五行では、肝は木に位置付けられます。
東洋医学でのがんの治療は、「腎」の働きの調和を図りながら、「肝」の気を鎮め伸びやかにすることを目指します。
ストレスを貯めない
体を冷やす生活環境は、「腎」の気を圧迫し「陽虚」体質に結びつきます。過労や寝不足が続くのも同様で、こちらは水が不足する「陰虚」体質を誘導し、がんの発生条件を強めることになります。
ストレスががん発生の要因になることは、がんと「肝」の気の関わりを示唆しています。
体のすみずみを巡る気が、体内の異常の芽を見つけ処理できないことが、がんのきっかけになります。気が滞ってしまう「気滞」は、がんへの入り口です。不安や恐怖の中で、くよくよしながら暮らすことは、がんの芽に養分を注いでいるようなものです。
がんの漢方治療
漢方治療では、体の調和を整えたり抵抗力を高めたり、硬いものを解きほぐすように気を巡らせ、湿を取り除き、血の流れを盛んにさせます。
また、抗がん作用をもつとされる清熱解毒薬の作用を組み合わせて、がん細胞を攻撃するような治療を取り入れる例も多々あります。
漢方薬の元になる生薬には、ウィルスに抵抗性をもつものがあります。がん治療に効果のあるものとして三稜、莪朮、丹参、牡蛎、木通なども使います。「解毒作用」や異常に亢進している生体機能を抑える効果が期待できます。
また、キノコの類には体の抵抗力を高める作用があるとされており、茯苓、沢瀉、桑黄(アガリスク)や霊芝などが用いられます。
なお、漢方治療の基本は、がん細胞に直接働きかけるというのではなく、体内の不要物を排除し、気・血・水の巡りを整え、がんと闘える体をつくっていきます。
がんの漢方薬
抗がん剤と漢方薬の併用
漢方薬の投与の時期は、早いほど有効です。術後まで待つ必要はありません。抗がん剤や手術と同時に、漢方薬を併用することは、もちろん可能です。
抗がん剤を使いながら、並行して漢方治療を進める場合は、薬の投与前後に、舌や脈をつぶさに観察しましょう。体や心の変化にしっかり向き合いながら治療を進めてください。また、抗がん剤の副作用を、漢方薬で緩和する目的での利用も可能です。
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