未病を治す

未病
未病とは、病気が本格的に発症する前の状態のことです。つまり未病を治すとは、病気になる前にその元を取り去るというものです。東洋医学では、この治療が最も理想的な姿と考えています。
自然界では、種から芽が出て幹が育ち、枝を出して樹になるように、すべてのものは刻々と姿を変えます。しかし、根が病気になると枝が乾燥し始め、やがて葉がしおれ、ついには枯れてしまいます。
これと同じように、私たちの病気も徐々に姿を変えます。ある段階になって初めて症状として自覚しますが、それ以前の段階でも、悪い状態が存在しているのです。つまり病気の種子は、病気と診断される前から、未病として埋め込まれているのです。
未病を見つける
未病はどうやって見つければいいのでしょうか。
実は、私たちはどこかに不具合が生じると、それを敏感に感じ取る力を備え持っています。体はそれなりのサインを必ず出しています。「何だか調子が悪い」とか、「普段と気分が違う」とか、そんな漠然とした小さな変化が、未病のサインなのです。
そのサインを見逃さずに、生活を改善すればあとは体が病気の種を摘みとってくれるのです。自然治癒力の発揮です。
舌や脈、顔色、皮膚の状態、大便や小使の状態、睡眠や食欲などの白覚症状を総合することで、体の状態を把握することもできます。早めに、健康のときとは違う自分の体が発するサインを感じたいものです。
未病を考えるときにもう一つ重要なことがあります。それは。今起こっている病気を治療することが、その奥に隠れている多くの未病を洽すことにもつながるということです。
目の前の病気は、実はいくつかの悪い生活習慣が積もって発病したと考えます。その結果が今の病気であるならば、その基の原因を取り除き望ましい生活をしなければ、その悪い芽が別の病気を発生させる原因になります。
だから、病気になったときには、改めてその原因を見つけて改善する方法を見つけて欲しいのです。未病対策は、自分の健康そのものを根本から探り治していくというとても大事な考え方なのです。
ただ病気の芽を摘むだけでなく、見病が発するサインを観察し、その根本の原因を探り、そして健康のための生活習慣を見直すことが、未病治療のもう一つの大事な役割なのです。