がん(悪性腫瘍)に効く漢方薬!どれを選べばいいの?

基準となる漢方薬
まずは、国がお墨付きを与えているがん(悪性腫瘍)に有効な漢方薬をさがします。厚生労働省が定めている一般用漢方製剤承認基準という薬局メーカーが漢方薬を作るための基準です。
この基準にある〔効能・効果〕から「がん、悪性腫瘍」などを検索すれば、その答えが出てきます。が、残念ながら抽出できませんでした。
がんの漢方薬はない?
そんなことはありません。一人ひとりの体質はあまり考慮せず、症状に合わせてお薬を決めるというのは、西洋医学の考え方です。東洋医学を根拠にする漢方薬は、必ずしも「症状=薬」ではありません。
漢方治療は、表面上の病気を治療するというよりも、その人特有の病気に至った原因を分析し、その原因を取り除くという発想で根本治療を進めますので、ご安心下さい。ただし、西洋医学のように、がん細胞を直接攻撃するという性質のものでないことだけは、ご理解ください。
漢方治療で重要なことは、がんだからこの漢方薬!と決め付けずに、まずは、がんに至った原因を探ることが大切になってきます。
ただ、原因を把握するというのはとても難しいことです。病気になった時期は何となく覚えていたとしても、ここ数ヶ月間の食事内容、運動で消費したカロリー、睡眠の質などは覚えている方は少ないでしょう。
そこで、原因を探る有効な手段として用いるのが、今の自分の体質を知るということです。体質や気質のことを東洋医学では、証(しょう)と呼んでいます。
この証は、私たちの過去の生活習慣の積み重ねからできていますので、ある時点の証を見出すことで、その病気に至った原因をも読み取ることができるのです。
現在の状況から、過去の原因を見出すのです。
はじめに、証の決め手となる4つの重要な要素を確認しておきます。
この歪んだ状態を、うち漢方では、「8つの証」に分類しています。

不足している状態は次のとおりです。
証に合わない漢方薬を服用すると、効かないどころか、副作用を起こす可能性があるので注意が必要です。
また、証は一つとは限らず複数が同時に現れることがあります。また時間の経過とともに、証は変化していきますので、漢方薬も証の変化に合わせて変えていく必要があります。
証については、次の動画で、うち漢方の専属薬剤師である「堀口和彦先生」が詳しく解説しています。お時間のあるときにご覧いただければ、深いところでご理解いただけるかと思います。
がんの証
ここからは、がんに効果的な漢方薬について、証ごとに具体的にご案内していきます。内容は、堀口先生へのインタビュー結果をまとめたものです。

漢方薬は、抗がん剤や手術などの副作用やそれに伴う体の不調を整える役割として、よく利用されます。
ここで、それらを含め、がん治療で漢方薬を用いる場合を3つのパターンに分けて説明します。
①がんにならない体をつくる。
②早期のがんの進行を抑える。
③免疫力を付けてがんに勝つ。
①がんにならない体をつくる。
家系的にがんになりやすい方もいます。そんな方は、古い血が停滞して血液の汚れている可能性を疑う必要があります。
いわるゆる血瘀です。周りの胃や膀胱に、悪いものが停滞し、正常な細胞ががん化してします。血瘀体質を改善しておくのが近道です。
次の漢方薬を用い、血瘀タイプから脱却し、がんにならない体をつくりましょう。
②早期のがんの進行を抑える。
早期がんが発見された場合、まずは、免疫力を上げることを心がけます。免疫力を活性化させ、悪い細胞を撃墜する力をつけます。元気をつけ、気力をつけるのです。
元気がないタイプを、気虚といいます。
そこで、気を盛上げてあげる漢方薬を用います。
この漢方薬は、胃腸の働きを高めたり、心臓の働きを高め循環を良くします。まさに元気をつけます。消化器系のがんに良く用います。
③免疫力を付けてがんに勝つ。
抗がん剤を使い始めると、吐き気が出てくることがあります。精神的なストレスや身体のストレス(手術や放射線に当てる)によって、気が滞る体質になってきます。
気滞です。
食べたくないといった食欲不振や気持ち悪い感じを助長します。このような場合には、次の漢方薬を用います。吐き気をとめ、軽い下痢を止める作用があり、整腸作用もあります。
証は一つでない
あなたの証が、上記のように一つであれば、漢方薬も処方しやすくなります。
→ご自身の証を確認したい場合は、体質チェックをお試しください。
ただ、これまでのうち漢方の患者さんの「証判定の結果」をみると、一つの証に分類できない例が目立ちます。また、がんだけでなく、複数の症状やお悩みをもっている方が多いことがわかりました。
私たち人間は、一人としてまったく同じ悩みや証を抱えていることはありません。だから、本当はあなたに合った漢方薬は、これとこれ!とお決めするのが、治療を行う側の役割なのでしょう。
しかし、そうは言っても、お一人ずつの相談をうかがって先生が漢方処方をしていくとなると、「相談料」や「カウンセリング料」が発生してしまいます。
そこで、何とかご自身で見つけられる方法はないかと考え、実際にあったご相談例と、堀口先生が処方した漢方薬を、個人情報をしっかり保護した上で「公開」することにしました。
あなたのお悩みの症状や証に近いご相談事例があれば、そこで処方された漢方薬が参考になろうかと存じます。
子宮頸がんの相談例
では具体的に、相談内容、先生の解説、処方の漢方薬などをご紹介していきます。
なお、証判定の結果や、詳しい相談内容をご覧になりたい場合は、各相談者の表題にリンクを貼っていますのでご覧ください。
48歳女性(気滞・血虚・血瘀)の例
〇ご相談内容
子宮頸がんは一度(2006年)に手術をしております。その後は通院観察中です。更年期障害ではないかと感じた点は、夜眠れなく、昼間(仕事中)に眠くなってしまうことです。
〇先生の解説
証判定の結果は、気滞・血虚・血瘀が高く出ています。
更年期のイライラなど精神的な症状が気滞となっているようです。この改善に柴胡加竜骨牡蠣湯を選びます。
また、更年期にはホルモンが大きく入れ替わるわけですが、このときに自律神経も変動します。これが精神的な面や体調の変調を起こします。そこで、女性ホルモンの働きを調和させる通導散をご用意します。
ホルモンのコントロールセンターであるは脳下垂体は、自律神経のコントロールセンターである視床下部と隣接しています。これらは眼の奥で、大脳の下縁にあります。眼の疲れや首肩のコリは、ホルモンと自律神経のコントロールセンターの働きを邪魔し、それぞれのバランスを乱す原因になります。
〇処方された漢方薬
まとめ
がんを漢方薬で治したいのであれば、証を間違ってはいけません。
がんでお悩みの方がなりがちな3つの証と、漢方薬を押さえておきましょう。
①がんにならない体をつくる(血瘀タイプ)
この情報を共有いただけたら幸いです。
堀口先生に漢方処方を依頼するサービス
あなたの証に合った漢方薬は見つかりましたでしょうか?
もしもあなたが複数のつらい症状を抱えていて、治療だけでなく体質改善も進めたいのであれば、漢方薬の選定は慎重に行う必要があります。例えば、漢方の専門家に処方を任せるのも一案かと思います。
堀口和彦先生(経歴)
うち漢方.comの専属薬剤師(昭和38年さいたま市生まれ)
平成7年にさいたま市で漢方専門「光和堂薬局」を開業(院長)、鍼灸治療院も併設
漢方210処方生薬解説、やさしい漢方入門、パプアニューギニアの薬草文化、鍼のエビデンス等の著書
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